はじめに
みなさん、こんにちは!
最近はswitchの?あつまれどうぶつの森?をほぼ毎夜やっているsasaharayです!
昨日投稿のkitakと同期の私がアドカレ2021の12/12を担当させていただきます?
私ごとではありますが、10月に部署異動いたしました!
開発チームからデータを整備するチームに異動し、仕事内容も大きく変わりました。
具体的な仕事内容としては、DWHの設計をしたり、BIツールのtableauでデータを可視化したり、データの抽出依頼対応をしたりです。毎日刺激と新しいことばかりで楽しく仕事ができています!!
そこで今回の記事は、新しい部署で行っている「データの抽出依頼フローの改善」について書きたいと思います。
データ抽出依頼とは?
仕事内容からもわかるように、私たちのチームには社内のあらゆる部署や人からデータの抽出依頼が来ます?
例えば、BLOOMBOXの運用をしているチームや@cosmeの広告の戦略を立てるチーム、ブランドさんに提案するチームなどです。
依頼内容は大きく、
- 仮説検証
- Beauty Dayやベスコスなどイベントのモニタリング
- 広告など施策の効果検証
- その他
に分けられます。
フロー改善の背景とめざし
現状
データ抽出依頼時は、依頼者からスプレッドシートに抽出内容の詳細を記入してもらっています。
記入項目(必須記入項目のみ)は、
- 依頼タイトル
- 部署名、依頼者名
- 依頼期限
- 期限理由
- 抽出項目
- 抽出条件
- 方法
- アウトプットイメージ
です。
▼現在使用しているスプレッドシート
依頼者と依頼対応する私たちとで要件を事前に具体的にしておくことで「コミュニケーションコストを下げる」ためや、いくつもある「依頼の優先度を決める」ためにも上記項目は記入してもらうよう依頼者にお願いしています。
ですが、記入していただいて対応を進めても問題がいくつか発生しているのが現状です?
問題点
依頼内容をスプレッドシートに記載いただいているもののコミュニケーションコストが低いとは言えません。
(むしろ記載している項目に対する問い合わせで、コミュニケーションコストが高くなっているかも??)
具体的な問題としては、
■依頼者側
- スプレッドシート上の記載項目が多く、時間がかかる
■依頼対応側
- ヒアリングコストがかかっている
- 必須項目が記載されていない
- 最終アウトプットが曖昧
- 上記に伴う手戻りや追加作業が発生
となっています?
これらを解決することで、「品質の高い」「コミュニケーションコストの低い」「依頼対応がスムーズ」なまさにあの有名牛丼屋さんのように、うまい、安い、早いなデータ抽出依頼になると考えています!
めざしとあるべき姿
そんなデータ抽出依頼を行うには、どうあるべきなのでしょうか??
あの有名な牛丼屋さんが愛されているのはなぜでしょう?
もちろん味は申し分なく美味しいですよね!そして、安くて注文してから料理が出てくるまでとても早いです。さらにメニューもシンプルでわかりやすく、定期的にランキングなども発表されていたりするので、どれを食べるか選びやすい印象があります。
これらをデータ抽出依頼の改善に当てはめてみると…
- 美味しい ⇒ 手戻りが発生しない、認識齟齬が発生しない、依頼内容以上の提案がしやすい
- 安い ⇒ 依頼者とのコミュニケーションコストが低い、依頼者も依頼がしやすい
- 早い ⇒ スムーズな対応、優先度を設定しやすい
- どれを食べるか選びやすい ⇒ 依頼項目の記載が簡単
このようになるかなと思います。
これを実現できる依頼フローがあれば依頼者も対応者も気持ちよく進めることができますよね?
改善にあたり行っていること
現状の問題点を解決すべく、私たちは以下の2つの改善を行いました。
- 質問内容の精査
- Google フォームの作成
質問内容の精査
今回新たに目的確認、支援範囲確認の質問の追加を検討しました。
以前のスプレッドシートでは目的確認は行っていたものの必須項目ではありませんでした。また支援範囲(依頼対応者が依頼に対してどこまで支援するか、例:仮説の検証から一緒に進めるのかなど)の確認は行っておりませんでした。
目的/支援範囲確認の質問を追加することで下記のようなメリットが生まれます。
■依頼者
- 依頼の目的を改めて見直すきっかけになる
■依頼対応者
- ヒアリングや支援にかかるコストがわかりやすくなるため見積が今より容易になる
- 目的がはっきりするため優先度や緊急度の設定が今より容易になる
質問は以下を回答していただくよう追加しました。
◆目的確認
質問1は5段階評価にし、よりデータ抽出の目的が明確になっているのか判断する材料にしようと考えました。
それ以外の質問は選択式になっています。
質問 | 回答1 | 回答2 | 回答3 | 回答4 | 回答5 | 回答6 |
---|---|---|---|---|---|---|
依頼目的として現在どのような状態にあるか | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
仮説構築のためにデータが見たい | 利用用途や報告先/報告内容等が明確で、次のアクションまで描けている | |||||
データ抽出依頼の背景の選択 | データ分布の確認や仮説を立てるため | 戦略やサービス向上のため | アクションMAUを増加させたい | クライアントへの提出のため | 業務改善を行いたいため | その他 |
依頼の種類の選択 | 仮説の立証 | イベントに対してのモニタリング | データの確認 |
◆支援範囲確認
質問3は自由記述にし、依頼者側にも依頼のその先を考えてもらうきっかけを与えるよう工夫しています。それ以外は選択式です。
質問 | 回答1 | 回答2 | 回答3 |
---|---|---|---|
仮説がふんわりしていたり、仮設の検証方法がわからないなどのことがありますか | はい | いいえ | 仮説を立てていない |
抽出項目で相談があるか | はい | いいえ | |
検証後追加で依頼する場合どのようなことが想像できますか | |||
今回の依頼で当てはまるものを選択 | 定期的に抽出する必要なし | 定期的に抽出する必要あり |
Google フォームの作成
Google フォームは以下のようなメリットが考えられるため、今回採用しました!
■依頼者
- 必要な質問のみ提示できる
⇒回答後の分岐機能を用いることで、依頼者側に必要な質問のみを表示できます - 選択式にすることで回答が楽になる
⇒選択するだけなので、記入式よりも記入時間が削減されます! - フォームのデザインを設定できるため回答しやすい雰囲気になる
⇒依頼者の気持ち的にも堅いスプレッドシートより色鮮やかなフォームの方が依頼のハードルが低くなると考えられます。
■依頼対応者
- 必須項目を設定できる
⇒必ず記入しないと次に進めないようになっているので記載してほしい項目の漏れがなくなる - 回答によって分岐しやすい
⇒回答によって次の質問を別のものにしたい場合、容易にできる - 回答が一つのスプレッドシートに集約される
⇒全ての依頼が一度に確認できるので、管理面でも楽になる
▼フォームの一部
運用開始について
上述したように、データ抽出依頼を改善するために質問の内容精査とGoogle フォームの作成を行いました。
これらは12月中を目処にリリースし、全社で使用してもらうよう告知する予定です。
運用が開始し、フォームを用いたデータ抽出依頼の結果は後日ブログで改めてご報告させていただきます!!
展望
現在は改善の途中なので、今後下記のアップデートをしていきたいと考えています。
- 依頼者からフォーム(フロー)のFBをもらう
⇒別途アンケートやFB会などを設けて、以前の依頼フローと比べてのFBをいただく機会を設定します。 - 依頼内容を分類する
⇒内容やアウトプットに応じてラベリングを行っていきたいです。分類することで過去のクエリを探しやすくなったりします。 - 依頼集約スプレッドシートのデザイン(見やすさ、使いやすさなど)の改善
⇒どうしてもスプレッドシートにデータがたくさんあると見にくくなってしまいます。管理もしていきたいと考えているので見やすくかつ使いやすくしていきたいです。 - タスクの優先度を自動判定する機能の追加
⇒GASなどを用いて、回答別に優先度などを自動で判定されるような機能を追加していきたいです。 - 抽出条件でよくあるものを一覧化しまとめる
⇒会員条件やトランザクションの条件などよく依頼があるものの条件は別シートにまとめて参照しやすいようにしていきたいです。
最後に
まだ運用が始まっていないのですが、社内で愛される牛丼を目指してデータ抽出依頼フローの改善を進めていきたいと思います!!
最後まで読んでいただいた方ありがとうございました!?
次回はこのフローでの運用結果をご報告いたしますのでお楽しみに!