会社から100万円をもらって旅行をしてきた話

この投稿は アイスタイル アドベントカレンダー 2019 の25日目の記事になります。

本記事では、 会社から支給された予算100万円 を使って12月の初旬から中旬にかけて一週間ほどアメリカに行ってきた話をしたいと思います。
具体的な技術の話はありませんが、ソフトウェアエンジニアには切っても切れないIT大手の話も登場してきますので気長にお付き合い頂けると幸いです。

なぜこの記事を書いたか

アイスタイル社内向けには会社の制度の1つをよりよく知ってもらうため、社外の方向けにはアイスタイルの社内の取り組みの一つを知ってもらう機会になればと思い書いています。

アイスタイルで100万円をもらうまで

はじめに僕(具体的にはもう一人との2人のペア)がどうして会社から100万円の予算をもらって海外に行くことができたか経緯を紹介します。

アイスタイルの表彰制度『7i Award』

アイスタイルグループでは年間を通じて活躍した社員を表彰する『 7i Award 』という表彰制度があります。

アイスタイルには全社共通の理念として「VISION」「VALUE」「SPIRIT」があり、その中でも「SPIRIT」は「一人ひとりに期待する行動の指針」として i から始まる7つのワード( 7i )が定められています。
これらの理念について詳しく知りたい方は コチラ をご覧ください。

年間を通してこの7iを体現した個人やチームを表彰するのが「7i Award」になります。
7iそれぞれの i にちなんで計7チームが選出され、その中でも社内の投票でグランプリに選ばれたチームにはご褒美として 100万円を使って海外研修に行く権利 が付与されます。

ここまで書いたらもうお分かりかと思いますが、僕たちのチーム(と言っても2名)がグランプリに選出され、 強制的に100万円を使って海外研修に行くことになりました。

7iaward選考基準

何をして評価されたか

年1回の大規模ECセール「Beauty Day」の売り上げを社内でリアルタイムに可視化するシステム「うりあげクン」を作り、イベント中は社内サイネージに延々と映し続けることで全社員がいつでもイベントの経過を見守ることができるようにしました。

うりあげクン

受賞の様子は ここ とか ここ にありますので興味のある方はご覧ください。
また開発したものの技術的詳細は1年前のアドベントカレンダーの フロントエンド編バックエンド編 に細かく書いています。

海外研修のプランニング

海外研修のテーマ

海外研修にあたって、利用用途は「 資産化可能なものの購入はNG(私物の購入など) 」という制約があるだけで、「 100万円 」という予算を使ってどこに行ってなにをするのかは自分たちでプランニングすることになります。

海外研修の目的として、「海外で今後の業務につながる何かを得る」というテーマはあります。
が、僕らのチームはもう1つ

  • 今後みんながAwardでグランプリをとりたくなるように 羨ましがらせる 夢を与える

というテーマを追加し、むしろそちらを優先することにしました。
予算の節約など何のそのです。

この「予算100万円で海外研修」というご褒美ははじまってまだ2年目。
100万円を獲得しても研修に堅苦しいイメージがあると、グランプリのご褒美のはずなのに面倒臭さが付き纏ってしまいます。
実際僕らのチームもそうでした。

海外研修のプランニングをAward企画・運営の人事部担当とはじめていく中で、海外研修と言ってもそう堅苦しく考える必要はないことが分かりました。
要は「ただ遊びに行くだけじゃなく何か学びを得る機会にしてください」という程度のものです。

業務で行く以上はもう少し強い責任感が伴いますが、会社としては「研修」という言葉から連想される堅苦しい何かを強制したいわけではなく、あくまでご褒美として羽を伸ばして普段できないことを経験してきてくださいというメッセージの方が強いことをプランニングを通して知れたので、そのメッセージをもっと前面に出していこうと僕らのチームは決めました。

海外研修のプラン

ソフトウェアエンジニアとして ほんの少し のテイストだけ研修要素を盛り込んでの旅行プランはけっこう悩みました。
とりあえず「有名IT企業の集まるシリコンバレーに行ってみる」という点を軸に展開し、社内の海外経験豊富な取締役からのアドバイスを掛け合わせて、 アメリカ西海岸を縦断 してくることにしました。

アメリカ西海岸縦断の4地域

海外研修に出発

プランニングの素案は9月に作り、それを会社が契約している旅行業者に伝え、飛行機・宿泊の手配をしてもらうなど細かな微調整を行い、業務が落ち着いた12月の初旬に海外に出発しました。

前置きが長くなりましたが、いよいよ海外研修に出発です。
以降は、メインの観光と若干の研修っぽいことをいくつかピックアップして書いていきます。

サンディエゴ

まずはメキシコ国境近くの都市サンディエゴ。
気候も12月だと言うのにかなり暖かい陽気に包まれていました。
日本だと5月頃くらいのちょうど良い時期に似ていると感じました。

実は僕個人としてはサンディエゴは10年以上ぶりの2度目。
過ごしやすい気候で街の雰囲気も変わっておらず、相変わらず住んでみたくなる街です。

アメリカに到着してからの身近な移動は全てLyft

Lyft はスマホアプリで提供されているタクシーなどの配車(ライドシェア)サービスです。
日本では Uber の方が有名かもしれません。

日本では法律の壁があり普及していませんが、アメリカではすでに生活インフラの一部になっているほどでした。
それこそ、今回はアメリカ国内をかなり移動したんですが身近な移動はすべてLyftでまかなえたくらいです。

ソフトウェアエンジニアとしてこういう体験も一つの研修になるかなと思い、簡単に使用感や所感を コチラ に書いています。
興味があれば読んでみてください。

サンディエゴの観光

サンディエゴは映画「トップガン」の舞台でもあり、米軍の基地がたくさんあります。

まずはアメリカならではの空母の博物館です。
50年近くの稼働を終え退役した 空母ミッドウェイ を博物館にしています。

その後は海岸沿いの シーポートビレッジ 、街中に少し入り ガスランプクォーターを散歩しました。

早めの晩ご飯はリトルイタリーでイタリアン料理を頂きました。
パスタとスープが絶品のお店でした。

食後はホテルにチェックインし、アメリカ到着一日目の研修は終了です。

ホテルのチェックインでは渡された部屋がすでに別の人に使われているというハプニングが発生し、チェックインして部屋で落ち着けるようになるまで30分以上掛かってしまいました。
結果別の部屋を割り当てられることになったのですが、初日からアメリカのルーズさ? の洗礼を受けました。

ロサンゼルス

2日目は朝から北上し、ロサンゼルスに移動しました。
ロサンゼルス国際空港の規模の大きさに圧倒されつつ、到着後の荷物のピックアップにたどり着くまでが分からなさすぎて空港を出て Lyft を捕まえるまでに1-2時間ほど掛かっていました。

ハリウッド

ロサンゼルスでは、 ちょっとした研修目的もあり ファーマーズ・マーケット に寄り、そこからハリウッドすぐそばのホテルにチェックイン後、 シタデル・アウトレット にお土産購入目的で移動(不発でしたが)、 夜は グリフィス天文台 では 男二人で 夜景を楽しみ、そのままハリウッドで高級なステーキを頂きました。

翌日はハリウッドのメインスポット ドルビーシアター(アカデミー賞授賞式会場) と チャイニーズシアター(ハリウッドスターの手形で有名) をあらためて周り、午後からは飛行機で次の目的地に移動という流れです。

有名人のメンツにはゴジラやミッキーマウスも。

SephoraとULTA

簡単な研修のテーマとして全米の化粧品ストア大手の SEPHORAULTA に寄ってきました。
両者の違いをざっくり言うと下表のようになります。

SEPHORA ULTA
ストアの方向性 高級志向 庶民的
ハイブランドの取り扱い 取り扱いあり 取り扱いなし
オリジナルブランドの展開 あり あり

「高級志向」か「庶民的」かはストアに入った瞬間から違いが分かります。
SEPHORAは店内が明るくキラキラしている印象でしたが、ULTAは近所のドラッグストアという佇まいです。

また、パッと見て感じた日本の化粧品ストアとの違いもありました。
(あくまで男性でも分かる程度の比較しかできていませんが)

  • 人種の違いを意識した品揃えと商品の陳列
    ブランドがそういう商品展開をしているからストアもそういうカラーになっていると推測
  • 男性の店員もそこそこ見かける
    もちろんメイクもバッチリ!!
  • 店内にメイクサロンがある

あとおもしろいと感じたのは SEPHORA 店内にあった SEPHORA Virtual ARTIST という疑似メイク体験のできるサービス。

実用に耐えうるのか男性なので分からないのですが、それなりに細かいメイクの調整が出来るようには感じました。

ロサンゼルスではストレスに感じることも多く経験

ハリウッドでも Lyft には頼り切りでした。
ただ、金曜日だったこともあってかロサンゼルスの移動は常に大渋滞に巻き込まれ、30分で移動できるとガイドに記載のあるところでも約90分程掛かったり、 Lyft がうまく動作せずドライバーと落ち合えないというトラブルが何度か発生してしまいました。

ロサンゼルスの総括として、全体的にネガティブな印象になることが多かったです。
滞在は約24時間ほどでしたが少しだけ身の危険を感じることが3回も発生。
その他にも、ハリウッドのメインスポットでは強引な手口でお金を要求してくるチップ詐欺に暴言を吐かれたりすることも何回か。
大渋滞の排気ガスで空気が淀んでいるような感じも常にあって、あまり居心地が良い場所ではないと感じました。
ホテルのフロントの方はものすごく親切にやさしい英語で色々教えてくれたりと決して悪い印象ばかりではないのですが…

ビーチなどカリフォルニアの陽気さを感じられる場所に観光で立ち寄っていればもっと印象は違ったのかもしれません。

サンノゼ (シリコンバレー)

ロサンゼルスから北上し、夜にはサンノゼに到着です。
到着したその日は土砂降りの雨でしたが、翌日には曇りから晴れに変わり快適に観光をすることができました。

東京から北海道くらいの距離を移動したにも関わらずまだ街の中のいたるところにヤシの木があったのは印象的でした。

スタンフォード大学

サンノゼでは曇天の中、まずは観光地としても人気のある スタンフォード大学 を見学してきました。
Google創業者やYahoo!、PayPalのIT企業の創業者や大統領など数々の著名人を輩出している全米屈指の大学です。

無料の散歩ツアーにも参加し構内の規模の大きさもさることながら、休日の家族連れの憩いの場やジョギングなどのスポーツをする場になっていたりと近隣の生活の中に溶け込んでいるように見えた部分が一番印象に残っています。

敷地内には野生のリスを何度も見かけるくらいのどかな場所でした。(週末だったこともありますが)

Apple Park Visitor Center

曇天から快晴となり観光日和になった午後からは Apple Park Visitor Center を見学。
一観光スポットに行ってきたという記念にはなりましたが、とくに何か学びがあったわけではありません。

シリコンバレーには他にも Facebook や Google もありますが、看板やDroid君と記念撮影が出来る程度ということで移動時間との兼ね合いもあり、今回の訪問は見送りにしています。
パブリックスペースなどが充実していれば研修目的というテーマで立ち寄っても良かったんですが…

その他

残りの時間は Tech Interactive を見学しました。
事前情報では「最先端のテクノロジーを使った展示物やそれらを通して最新の体験ができる博物館」という認識でしたが、どちらかというと子供を連れたファミリー向けの印象で、「シリコンバレー + 最先端のテクノロジーの博物館」と自分の中でハードルを上げすぎていたこともあり少し肩透かしだった感は否めません。

本当は Intel Museum に行きたかったのですが、あいにくの休館日でした。

サンノゼの高級ステーキ

夜は日本でプランニングしている時から目を付けていた高級ステーキ Birk’s Restaurant へ。
ここで食べた「骨付きリブアイステーキ」が人生最高のステーキと言えるくらいおいしかったです。
簡単に食べられる金額ではありませんが、日本で食べられるなら自腹でもまたお店に通おうと思えるくらいには。

サンノゼは総じて好印象です。
広い道路に交通渋滞のない移動と田舎過ぎないのどかな風景、おいしいステーキととても快適な一日を過ごすことができました。
サンフランシスコやサンノゼをはじめとしたシリコンバレー近辺は普通の小さなワンルームでも家賃30万円というとても気軽に住める環境ではないですが…

シアトル

サンノゼから北上し、カナダ国境手前のシアトルにも行ってきました。
今回の研修旅行の最後の目的地です。

さすがに街中にヤシの木を見かけることはなくなり、夜はかなり冷えてくるようになりました。
と言っても東京と大差ない気がしますが。

Microsoft Visitor Center

研修を兼ねてシアトルでまず行ってみたのが Microsoft Visitor Center です。
Microsoft本社のキャンパスの中にあるパブリックスペースになります。

中にはMicrosoftの歴史を語るブース、顔から年齢を推測したり犬種に例えられる画像認識などのAIコーナー、 XboxMinecraft コーナー、お土産コーナーを兼ねたMicrosoftストアなどがありました。
とは言え、1時間もあればお土産コーナー含め全部見て回れるボリュームです。

images Microsoft Visitor Center 外観、中、watch-dog, xboxレーシング、ストア

展示スペースやストアのすぐ隣は実際のオフィスになっていて、実際の社員が働く姿のごく一部は見かけることができました。
雰囲気は弊社とそう変わらず、堅苦しさの感じないおおらかな雰囲気を感じました。

スターバックス 1号店

その後はホテルにチェックイン後、 パイク・プレイスマーケット に行き、限定グッズのお土産目当てでスターバックスの第1号店へ。
ここは観光スポットになっており、ここでしか買えない限定グッズやコーヒー豆などを求めて連日行列ができるようです。
僕たちが行った時間はもう日も暮れていたのでそこまで混雑しておらず、ゆっくりとお土産を選ぶことができました。

翌日にはスターバックスの高級店の1号店 スターバックス リザーブ・ロースタリー に行き、高価なコーヒーを飲んで優雅なひとときを過ごしました。
2019年2月にオープンした目黒の5号店 東京店 にもあったコーヒーが飲めたので、メニューはだいたい同じなのかもしれません。

Amazon Go

実は今回の旅のプランニングで真っ先に研修のテーマにしたのが Amazon Go です。

弊社は @cosme だけでなくコスメが買える実店舗 @cosme STORE も運営しているので、レジのないお店の展開は他人事ではありません。

なおかつ、もっとも研修っぽいレポートを書くことができる!!

ということで、シアトルのAmazon本社に併設されているAmazon Goで朝ご飯を買うという体験をしてきました。

Amazon Goの体験は コチラ(工事中) に書きましたのでそちらをご覧ください。

スザロ図書館 (ワシントン大学)

スザロ図書館 も訪問しました。
ワシントン大学構内にあり学生が日常から使う図書館なのですが、なんと言ってもその建築様式や雰囲気がスゴい。
ハリー・ポッターを彷彿とさせるとの評判ですがまさにその表現がピッタリです。

学生の勉強の邪魔をしないように静かに見学してきました。
入り口からの雰囲気は 公式 で見ることも出来ます。

シアトルの高級ステーキ

またもや高級ステーキの登場。
全米トップ10入りを守り、シアトルNo.1と言われるステーキハウス メトロポリタン・グリル へ。
今回の旅では連日高級ステーキを食べてきましたが、ここが圧倒的に高額でした。
もちろんかなりおいしかったですが、前日にサンノゼのBirk’s Restaurantのおいしさを経験してしまった我々には少しだけ物足りない結果となりました。

メニューの中でもグレードの高いお肉の3つが全部日本のブランド牛(近江牛など)だったのは印象的でした。

まとめ

アメリカ西海岸縦断の旅、いかがだったでしょうか。

渡航の往復を入れても一週間という短期間のうちに4地方を巡るというのは、なかなか自分から組もうとは思わない野心的な旅のプランでした。
業務時間会社のお金 で行き、おまけ程度に 研修 というテーマがあった」からこそこういうプランになったと考えています。
完全に気持ちをオフにしてハメを外すことはできない旅でしたが、 高級ステーキばかり食べたりLyftをお金を気にせず使いまくるなど 普通ではやれないことができたのは非常に良い経験でした。

アメリカの人たちは基本親切な人が多かったです。
ロサンゼルスでは少しばかり嫌な想いもしましたが、それ以外では拙いコミュニケーションでも親切に対応してくれる人ばかりでした。

日本と明らかに違うと感じたのは、全体的に人も物が良くも悪くもルーズなところです。
ホテルのチェックインをしたら部屋が他人にすでに使われている、空港職員はガムを噛んだりポケットに手を突っ込んだりしながら客の応対をするなど。
後者のルーズさは日本でも少しくらい寛容になっても良いと感じる点なので、むしろ好意的に受け止めています。

ソフトウェアエンジニアとしての視点

このままだとただの旅日記で終わってしまうので、少しだけソフトウェアエンジニアっぽい視点で感じた点を書きます。

まずはほぼ全ての買い物(チップ含め)がクレジットカードでできました。
自動販売機や道端の露店のようなお店ですらクレジットカード決済が利用できます。
(当初はApple Payを利用する計画だったんですがVISAカードが対応しておらずほとんどエラー…)

また、LyftやUberのようなライドシェアサービスが街中のどこでも使えて、車も至るところで走っています。
空港ではもれなくライドシェアサービス専用の乗り場スペースが設けられていました。

キャッシュレスやライドシェアサービスが完全に生活インフラの一部になっている点では圧倒的に日本の先を行っていると感じました。
Amazon Goのような店舗も増えればアメリカではすぐに受け入れられそうです。(実際お店近くの交通誘導の人などが普通にご飯を買って行ったりしていました)
合理的なものはすぐに受け入れる、このような柔軟性が社会にあると日本でもIT企業のチャンスはもっと増えていきそうですね。

今回の旅行で使ったお金

終わりに、今回の旅で使った予算は次のようになります。

金額(2人分)
高級ステーキ * 4日分 125,000円
使った予算のトータル 950,000円

自分の財布から出したお金は、

  • ホテルのチェックアウト時に部屋に置いていったチップが計20ドルちょっと
  • クレジットカードのエラーで使えなかった自販機の支払いが数ドル

とトータルで約30ドル程度でした。
(念のため10万円分くらいのドル紙幣を用意してたんですが…)

※ もちろん会社や知人へのお土産は別途自腹で購入しております。

非常に長くなってしまいましたが、みなさんも100万円をもらって海外研修に行ってみたくなりましたでしょうか。
この記事を見て少しでも興味を持ってくれたら幸いです。

最後までお付き合い頂きありがとうございました!!

2016年 istyleに入社。 1を知って100を語るソフトウェアエンジニア。